新型コロナウイルスに感染・発症した方やその家族、医療や看護に携わっている方々等に対して、様々な場面での差別的な事例が報じられています。
ハンセン病と新型コロナウイルスによる感染症とでは、その病気の性格は大いに違っており、本来は同一に論じられるものではないかもしれません。
しかしながら、ハンセン病患者や回復者及びその家族が体験してきたような、病気を理由とした不当な差別、偏見、いじめ等は、けっして繰り返されてはなりません。
皆様におかれてましては、むやみな恐怖心に基づく言動をとることなく、正しい情報を確認いただくとともに、人権に配慮した冷静な行動をとっていただくようお願いいたします。
現在(2020年5月28日現在)、国立ハンセン病資料館は臨時休館中ですが、再開館しましたらぜひお越しください。ハンセン病問題の歴史について一人でも多くの方に学んでいただき、同じ過ちをくり返さないよう、現在に生かすヒントをつかんでいただけたらと願っています。
2020年5月28日
国立ハンセン病資料館館長 成田 稔