過去のイベント
当館では、公立療養所が設立されて100年という節目の年を迎え、「隔離の百年」と題した企画展を9ヵ月に渡り開催します。
まず療養所のあゆみを写真でたどるプレ企画展「公立療養所写真パネル展」を、1園約2週間ずつ、合計2ヵ月間開催します。生活や年中行事、患者運動、文化活動などの様子、さらにそれらの写真から垣間見える5つの療養所それぞれの特徴をご覧ください。
続いて本企画展「隔離の百年 ―公立癩療養所の誕生―」展を5ヵ月に渡り開催します。政策成立の背景、5療養所それぞれの設置の経緯、地域の反応など、患者と療養所をとりまく100年前の様子について、当時の新聞記事や帝国議会議事録などからご紹介いたします。
また付帯事業として、なぜ開所当初の療養所に堀や土塁が必要だったのかを、当時の写真などから考えるシンポジウムを開催します。
本展覧会が、改めてハンセン病患者・回復者の苦難の歴史について考える場となれば幸いです。
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プレ企画展 | 「公立療養所写真パネル展」 | 2009年4月14日(火)~6月28日(日) |
本企画展 | 「隔離の百年 ―公立癩療養所の誕生―」 | 2009年7月25日(土)~12月20日(日) |
付帯事業 | シンポジウム「隔離の記憶を掘る 全生病院<患者地区>を囲んだ<堀・土塁>」 | 2009年9月27日(日)午後1時30分~4時30分当館映像ホール 先着150人 |
企画展のちらしをダウンロードできます。(PDF:714KB)
※PDFファイルをご覧になるには、Adobe Reader(無料)が必要です。
こちらからダウンロードしてご利用ください。
◆「隔離の百年」:第1回シンポジウム
テーマ「隔離の記憶を掘る ~全生病院「患者地区」を囲んだ「堀・土塁(ほり・どるい)」~
1909年に開設された全生病院には、「患者地区」を取り囲む大規模な「堀・土塁」が築かれていました。
その理由は、全生病院創立時に医長として赴任、まもなく院長となった光田健輔(みつだけんすけ)によって、(1)患者の逃亡を防ぐため、(2)非伝染地区と伝染地区を厳重に分けるため、(3)外部からの襲撃に備えるため、と、後に説明されています。
療養所の「内」と「外」を分け隔てる境界に、なぜそのような大規模な「要害(ようがい)」がつくられなければならなかったのでしょうか。
ハンセン病資料館では、当時の貴重な写真や地図資料、証言記録を紹介しながら、療養所設立百年の節目の年に、改めて皆様と一緒に考えてみたいと思います。
日 時 2009(平成21)年9月27日(日)13:30~16:30
会 場 本館映像ホール
挨 拶 成田 稔(本館館長)
問題提起・報告 黒尾和久(本館学芸課長)
シンポジウム 司会:稲葉上道(本館学芸員)/会場の皆様
入場無料。先着150人まで。事前申込み不要です。
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土塁を崩し、堀を埋める患者作業風景(白衣の人物は作業を監視する病院職員) | 患者による開墾作業風景 |